電気、特に高い電圧を扱う強電の業界で電気主任技術者試験(以下、「電験」と書きます)を取得することは、電気の技術者として大きな誇りであり、憧れでもあります。転職したいがために、電験取得を目指す人もいます。その電験を所持しているあなたは、これで未来は明るいと意気揚々なのではないでしょうか。

会社に勤めて20年、40代になると電験を活かして、より給与や待遇の良い会社に転職したいと考えることも多々あることでしょう。

私も電験2種を取得していたからこそ、新卒で入社した会社を辞めることにあまり不安は感じませんでした。「絶対に電験2種が活きる仕事はある」という自信があったからです。

確かに、電験所持者に対する求人の数はあります。ただそれは、「選び放題」ではなく、自分の条件に合うものを探すのに苦労しました

今回は私の苦労をもとに、電験を活かした転職活動で注意すべき点、求人の探し方などについて解説します。

電気主任技術者の資格を活かした転職の進め方には2種類ある

電気主任技術者の資格を活かした転職の進め方には、「電験を所持していることを強みにできるもの」と「法令で定める電気主任技術に選任されることを目指すもの」の2種類があります。

そして、このどちらかを選択するときには、自分が将来どうなりたいのかを整理しておく必要があります。

なぜかというと、給与や待遇と求人数がトレードオフになっているからです。つまり、転職が難しくても良いから給与や待遇の良いところに転職したいのか、転職しやすくて給与や待遇にあまり期待しないのか、どちらかを選ぶことになります。

電験を取得していることを強みにできる求人

まず、電験を取得していることを強みにできる場合について解説します。

電験は、特に試験で取得した電験3種は、電気の技術者としての技術レベルを推し測る指標として扱われます。電験は、電気について幅広い知識を問われ、まじめに勉強していないと簡単には取れない資格です。

したがって採用する側からすれば、「まじめに電気の技術を学んできて、それなりにスキルもある」という印象を受け取ります。

電気設備を任せる社員を雇う会社とすれば、口先だけで「技術力があります」という人よりか、電験という国家資格の裏付けがある人の方を、より安心して採用できるわけです。したがって、電験を所持している人を優遇・歓迎する求人はあります。

この場合は、求人に「電験所持者優遇or歓迎」とある求人を探せばよいので、すぐに見つかります。下は、東証一部上場で三重県・山口県に工場のある化学メーカーの求人情報です。

図に記載されているように、電気主任技術者の資格を持っている人は優遇されるとあります。同様の案件は比較的多くあります。また下図のように、入社後は検査・メンテナンススタッフを経て管理職を目指すということが謳われています。

つまり、入社直後は一社員として設備メンテナンスの仕事をすることになります。その後、管理職になれたら電気主任技術者として選任されるかもしれない求人です。

あくまで、「電気主任技術者に選任される可能性がある」というだけで、「選任されることを確約」された求人ではありません。

一方、「優遇」とありますが、どのくらい優遇してくれるのでしょうか。待遇の欄を見ても「資格免許取得推奨制度がある」があるとだけ記載があります。

特にこのような大手企業の場合、企業内にすでに何人も電気主任技術者の有資格者がいる場合が多いです。私が以前勤めていた鉄道会社でも同様で、すでにいる社員と比べて破格の給与にすることはまずありません。しかし、資格手当などがあったり、基本給に若干の上乗せがあったりします。

なお、私が第2種電気主任技術者資格を持って転職活動をしたときは、月当たり5,000円から1万円の手当、または基本給への上乗せを提示してくれる企業もありました。

このように、電験の資格を持っていると、「電験所持者優遇or歓迎」とある求人では、若干の給与アップも狙うことができます。また、私の経験上、電気の技術者として「ぜひ来てほしい」と評価してくれる企業が多いです。

法令で定める電気主任技術者に選任されることを前提とした求人

もしあなたが、転職により給与アップを期待するのであれば、「法令で定める電気主任技術者に選任されることを前提とした求人」を狙う方法があります。なお、法令では「主任技術者」となっていますが、本文中では「電気主任技術者」として記載します。

電気事業法43条には、以下のように「主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、主任技術者を選任」する義務があると定められています。ここでいう、「主任技術者免状の交付を受けている者」とは「電験に合格して免状の交付申請した者」のことです。

第四十三条 事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、主務省令で定めるところにより、主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、主任技術者を選任しなければならない。

同法43条5項に「工事、維持又は運用に従事する者は、主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。」とあります。つまり、その会社または事業所などにおける、電気技術のトップという位置づけです。電気設備の不具合で社会に対して停電などの迷惑をかけた場合、法的に責任を取るのは経営者ではなく、電気主任技術者です。

したがって、電気主任技術者に選任される人は指定職(課長級以上)であることが多いです。私が以前勤めていた鉄道会社では、課長以上でないといくら資格を持っていても選任されませんでした。

電力会社のOBに話を聞いても、同様です。また私が今勤める50人ほどの発電プラントでは、指定職ではないものの、課長級の人が電気主任技術者として選任されています。

このように電気主任技術者に選任されると、職位(=給与と権限)が期待できます。しかし、電気主任技術者に選任されることを前提とする求人は、まずみつかりません。

なぜなら、電気主任技術者のポストが空くまでの、ポスト待ちの状態だからです。

電気事業法で「事業用電気工作物を設置するものは~主任技術者を選任しなければならない」となっています。つまり、すでに事業を行っている会社には、選任された電気主任技術者が在籍しています。

したがって、その会社に新たに主任技術者として入社するには、現在選任されている電気主任技術者が退職するまで待たなくてはなりません。

入社できたとしても、それは一人の電気の技術者として採用されたのであって、電気主任技術者に選任されるかどうかはわかりません。

そのほかに新規事業として電気事業を始める場合は、電気主任技術者に選任される前提の求人が出ることがあります。私の場合は、これに近い求人で転職しました。下の図が、そのときの求人票の一部です。

これは新規に会社を立ち上げて、発電所を建設するという案件です。プロジェクトの途中から参加ということになったので、すでに電気主任技術者は選任されていました。しかし高齢であったため、将来的に電気主任技術者に選任されるという前提の求人でした。

電気主任技術者として選任される前提とはいえ、現在はただの平社員です。したがって給料も安く、権限もありません。将来に期待できそうだということで、転職を決めた求人でした。

2010年代の太陽光発電所の建設ラッシュで、しばらくは電気主任技術者を求める求人はたくさんありました。太陽光発電所に選任できる電気主任技術者は、電験2種資格所持者です。私が転職活動をしていた2017年でも、電験2種所持者を求めるたくさんの求人があったのを覚えています。

しかし2010年代終わりころになって状況が変わり、太陽光発電を後押ししていたFIT制度という電力の固定買い取り制度が、新規に事業を立ち上げるほど魅力的ではない状況になってきています。つまり、太陽光発電所の新規立ち上げ自体が減っています。

また、電力自由化でバイオマス発電所などの発電所が相当数新規に建設されていました。しかしこれも、下火になってきています。

このまま新規に大きな発電所や工場を建設ラッシュが起きるような景気要因がなければ、電気主任技術者に選任される前提の求人は増えないでしょう。つまり、ポスト待ちでタイミングを待つしかありません

電気保安協会への転職

これらの2種類のほか、例外として電気保安協会の求人があります。私が転職活動をしていたときも求人が出ており、電気保安協会は結構な頻度で求人を出しています。

電気保安協会は、法令(電気事業施行規則第52条)に定められる比較的小さな電圧の電気工作物について、事業者が選任しなければならない電気主任技術者を、契約に基づき代行する業務を行っています。

下図は、一般財団法人九州電気保安協会の業務案内パンフレットの一部抜粋です。

図の橙色で囲った部分のように、選任された電気主任技術者が本来行うべき業務を肩代わりします。したがって、電気保安協会に転職すれば、選任された電気主任技術者と同様の仕事を行うことができます。

ただし注意しておかないといけないのは、電気保安協会はもともとが公益法人であったこともあり、電気供給業に近い仕事をしているにもかかわらず、給与は少ないです。下の図は、ある地方の電気保安協会の求人における給与欄の記載です。

参考までに、国税庁の「民間給与実態統計調査(平成29年度分)」による電気供給業の平均年収は747万円です。どの保安協会の提示年収も、電気供給業の平均年収は747万円より低い傾向ですので、給与アップを狙うというより、労働条件(時間・休暇・福利厚生など)の充実を狙う求人です

認定で取得した資格と試験で取得した資格で求人や採用に差はない

実際に電気主任技術者の資格を持って転職活動をするときに気になることとして、その資格を「認定」で取得したのか、「試験」で取得したのか、ということがあります。これについて、採用の段階で差をつけられることはまずありません

電気主任技術者の資格は、学歴や、下位資格を取得して一定の実務経験を積めば、申請をすることによって取得できます。これを「認定」で取得するといいます。一方、年に1回行われる筆記試験に合格することによって取得することもできます。

下の写真は、私の第2種電気主任技術者免状です。

写真中、橙色の四角で囲ったところが「E」になっていることがわかると思います。筆記試験で取得した免状は、このように免状番号に「E」と書かれます。

一方「認定」取得した免状は、「E」以外のアルファベットで書かれます。これは、発行する保安監督部によって変わります。保安監督部とは、経済産業省の地方機関で各地方に置かれています。

以上のように、「認定」取得か「試験」取得か、明示できるものはこれだけです。

転職活動において、履歴書・職務経歴書に免状番号まで書くことはありません。面接で「認定」か「試験」か、聞かれることはありますが、話題作り程度でそれ以上突っ込まれて聞かれることはありませんでした。

これは、免状自体の効力に「認定」「試験」の差はないので当たり前の話です。

ただし入社したあと、場合によっては苦労します。

「認定」による取得は、何を認定されるかというと、「ごく初歩的な電気の知識とその会社での電気設備に精通して実務を行った」という事実を認定されます。

認定制度は、一つの事業所(企業)にずっと勤める前提だった時代にできた制度です。これには、転職が想定されていません。

つまり、似たような設備を持つ会社間で転職するのは、比較的問題は少ないですが、全くの異業種に転職した場合、相当の努力を要するでしょう。「認定」だと、私のように鉄道会社から発電プラントへの転職は、入社してからが大変です。設備や考え方が違いすぎるからです。

反対に、「試験」による取得は、極めて幅広く、浅く勉強して取得しているので、他業界であっても何とか通用します。私の実体験でもそう思います。

電気関係の設備保安が未経験でも求人はあるのか?

続いて、資格はあるけれども設備保安の実務経験がないときの注意点を説明します。

電験は試験を受けて取得するのに、必要条件がありません。年齢や学歴・職歴に関係なく、誰でも受験して取得することができます。そのため、電験の資格だけあって電気設備保安の実務を全くしたことのない人が存在します。

電験を取得していれば、電気設備保安に関して全くの未経験でも、実務経験のある電験所持者と同等として扱われることもあります。また、求人の中には全くの未経験者でもOKとしているものもあります。あなたが未経験者ならばこのような求人で転職するのも問題ありません。

ただし、電気設備はその会社にとって重要なインフラであり、故障や事故の際には昼夜の別なく復旧したり、実際に設備が止まらなくても故障アラームが出たときは休日でも呼び出されて調査したりすることもあります。

また、法的にはあなたの実務経験の有無は関係ありません。万が一電気主任技術者として選任された場合、法的に責任を追及されます。波及事故(自らの設備故障などが原因でほかの電力需要家に停電などの影響を与える事故)を起こした場合、事故処置の上、管轄の保安監督部へあなたの責任で報告しなければなりません。

報告がずさんだったり、処置が適切でなかったりして技術力が不足していると判断されれば、電気主任技術者の資格そのものを剥奪(はくだつ)されることもあります。設備保安とは、そのような苦労もあるということを理解しておくべきです。

このように、異業種への転職や、実務未経験での転職は可能です。しかし、入社してからの苦労が多いことに注意しておく必要があります。

電験1種は有利なのか?それとも電験3種で十分か?

電験には第1種、第2種、第3種の区分があります。それぞれ扱える電気工作物の電圧が違います。下の図のように、区分されています。

引用:一般財団法人電気技術者試験センターHPの図を参考にして作成

もちろん扱える電圧の大きい電験1種が最難関で、2種、3種の順に易しくなっていきます。特に電験1種は、かつて司法試験よりも難しいといわれた難関資格です。

では、電験1種を持っていることを振りかざして転職市場に臨めば、引く手あまたの超売り手市場なのでしょうか。残念ながらそのようなことはありません。簡単に言うと「オーバースペック」で、電験1種・2種まで必要なく電験3種で十分な求人が多いというのが実情です。

私が2017年に転職活動していたとき、「電験2種を活かして給与は言い値で条件の良い会社を探してやろう」と考えていました。電験2種もかなり難しく希少価値のある資格だからです。

しかし思惑はまったく外れて、なかなか納得いく会社は見つかりませんでした。そのとき使った転職サイトのエージェントによると、電験を優遇・歓迎する案件で各区分の求人件数は、

  • 電験3種→結構ある
  • 電験2種→なくはない
  • 電験1種→ほとんどない

ということでした。2018年現在、転職サイトで「第○種電気主任技術者」をキーワードにして検索してみると、電験3種から順に以下の図のようになります。

電験3種は「74件」、電験2種は「43件」、電験1種は「13件」ということがわかります。

なお検索結果には、求める人材の欄ではなく、「資格手当:第一種電気主任技術者○万円」「第一種電気主任技術者~第三種電気主任技術者どれでも可」というような記述がある求人も含みます。「当該の資格者だけが欲しい」という求人はこの数字より少なくなります。

このような状況は、それぞれの資格で扱うことのできる電気設備の存在数を考えると納得できます。

電験3種で扱える電気工作物は5万V未満のものです。これは、いわば無数に存在します。例えば、街のスーパーマーケット、小さな工場、寮などの共同住宅、在来線の鉄道などは電験3種で扱えるものです。下の写真は、スーパーマーケットの裏にある受電設備です。

これは6,600Vで電力会社から電力を買い、店内で使いやすい100Vや200Vに電圧を下げるための設備でキュービクルといい、電験3種の資格者が扱える電気工作物です。ほかにも近くの老人ホームにも同様の設備がありました。

このような設備は、上で少し触れた電気保安協会に保安の業務委託をしていることが多いです。また、大きな企業であれば社内にメンテナンス部門を設けて、その部署のトップが電気主任技術者として選任されていることがあります。

これが電験2種になると、17万V未満の電気工作物まで扱えるようになります。これで、大規模工場、郊外型の大型商業施設、大規模な駅、一部の新幹線鉄道など、我々が日常目にする範囲ではほとんどの電気工作物を扱えます。下の写真は、工場の受電設備です。

このように比較的大掛かりな電気工作物であっても66,000Vの設備です。これくらいの規模の電気工作物を設置している事業者は、法令により、社員として電気主任技術者を確保しなければなりません。電験2種の資格者を募集している企業は、このような工場の設備を持っているところが多いです。

最後に、電験1種はすべての電気工作物を扱えます。下の写真は、新幹線の変電所の受電箇所です。

この変電所は、220,000Vで受電しています。66,000Vの工場の設備よりさらに大きいです。電験1種の電気主任技術者は、このような大規模な設備の保安をおこないます。

この資格が必要な会社は、電力会社、発電事業者、鉄道会社くらいです。これらの会社は従業員が多く、電験取得のノウハウもあり、自前で資格者を育成することができます。したがって、中途採用で電気主任技術者に選任されるポストを募集することはまずありません。

ところで、電験1種は電験2種や電験3種で扱える電気工作物も扱えます。したがって、電験1種の資格者が電験3種を求める求人に応募できないわけではありません。そう考えると、電験2種は「117件」、電験1種は「130件」の求人があると考えることもできます。

このことから、求人数の点で電験1種が多少有利になるとはいえます。

転職サイトを使うメリット

ここまで記載したような状況を理解して転職活動を進めるにあたって、求人はどこで探すとよいでしょうか。

私の場合、ハローワークと転職サイトの両方で探しました。しかし、ハローワークでの電験2種の募集案件が全く無く、結局転職サイトで求人を見つけ転職しました。

2018年現在、再度ハローワークの求人検索で同様に検索すると、5件程度あります。しかし以下の点で転職サイトが優位です。

転職サイトが優位な点 根拠
求人を出している会社の質 企業は転職サイト運営会社に報酬を払わなければならない。したがって、転職サイトには報酬を払えるだけの、ある程度質の高い企業が求人を出している。
サイトの使い勝手 転職サイトに比べて、ハローワークは求人検索が使いにくく、わかりづらい。
電気系専門の転職サイトの存在 ハローワークには電気系専門の職員がいないので、職員から得られる情報量が少ない。
非公開求人がある 無条件に募集すると応募者が殺到しそうな案件は、転職エージェントを通して紹介される

反対に、ハローワークの優位な点は、「規模は小さいけれども、地元の優良な企業が求人を出していることがある」という点です。

また、転職サイトが優位な点で最後の「非公開求人がある」ことについて補足します。

求人を出す企業は、求人すること自体にコストがかかります。人員も割かなくてはなりませんし、面接することになれば役員級の時間も割かなくてはなりません。転職サイトを使えば、転職サイト運営会社に報酬も払わなくてはなりません。

求人を出す企業は、これらのコストはできるなら抑えたいと考えます。非公開求人にしておくと応募者数は減りますが、転職サイト運営会社を通してその会社に適していると思われる人材を紹介されます。

転職サイト運営会社は、顧客である求人を出した企業に対してより良い人材を紹介しようと必死になります。こうして無駄な応募がなくなって、求人を出す企業としてはコストを抑えることにつながります。

この仕組みにより、結局転職サイトには多数の求人が集まることになります。ハローワークは公開求人のみですが、転職サイトには公開求人に加えて非公開求人もあります

一般に年齢が高くなると転職は難しくなります。そのため40代で転職を考える場合には、少しでも多くの求人情報を集めて応募することで、転職を成功しやすくすることができます。

40代でも本当に採用があるのか

それでは実際に転職活動するにあたって、本当に40代の採用はあるのでしょうか。

少し古い資料ですが、一般財団法人電気技術者センターが2009年に「電気技術者活動実態調査」で電験合格者の平均年齢を公開しています。それによると、電験1種と2種で平均37.8歳、電験3種で平均34.2歳です。

「認定」についてはデータが公表されておりませんが、私の周りで認定により取得した人の年齢は軒並み30代以降です。

したがって電験の資格者で転職活動をしている人は、年齢が高いと推定されます。そのせいもあってか、求人に年齢制限を設けている企業は私が探した限りでありませんでした。

また、法令(雇用対策法第10条)で正当な理由がないと「求人で年齢制限をしてはいけない」と定められています。下の図は、ある地方の電気保安協会の求人で電験が必須の案件です。

この図のように、年齢については記載がなければ、年齢不問と考えて問題ありません

電験を条件に挙げる求人では、このように年齢制限がないものばかりです。しかし本当に40代を採用しているかどうかは、わかりません。それは下の図のような、求人情報のほかの欄を見ることによってわかることがあります。この求人は、すぐ上で紹介した電気保安協会のものです。

上の図では、40代で電気保安協会に転職したとあります。給与欄に「50代入社5年目 ○○万円」「45歳入社3年目 ○○万円」というような記載がある場合もあります。

このように、転職サイトの求人情報には企業のアピールポイントがたくさん書いてあります。それを詳細に読むことで40代での転職が実際にあるかどうか判断することができます。

まとめ

ここまで解説してきたように電験資格を活かした転職は、募集案件自体が少ないために求職する側の都合に沿わないことが多いです。要は選択肢が少なく、年収や勤務地などで妥協しないといけない場合があります。

私は、年収を取った代わりに勤務地を妥協しました。本当は故郷である山口の企業に転職したかったのですが、電験2種を求める案件がなく福岡の企業に転職しました。

そのような点で妥協したくないなら、ポストが空くのを待つしかありません。しかし現実的に、いつ空くかわからないポストを待つよりかは、条件に優先順位をつけて転職した方が満足できる結果につながります。これは、私の実感でもあります。

また求人情報を探すときは、転職サイトなどをうまく使って情報収集をすることによって、転職が成功しやすくなります。

技術者が転職するとき、多くの人が転職サイトを利用します。これは、それだけ良い条件で転職できるからです。

企業への履歴書・職務経歴書の送付やアポ取り、年収交渉など、面倒な仕事は全て転職エージェントが代行してくれます。これらを自分だけで行うのは現実的ではないですが、転職エージェントであればプロがしてくれます。

しかし、転職サイトは「対象地域」「対象年齢」「得意な分野(技術全般、製造業の技術・工場など)」で違いがあります。転職を成功させるには、これらの特徴を理解した上で進めなければいけません。

以下では、それぞれの転職サイトについて詳述しています。これらを理解することで、転職での失敗を防ぐことができます。