電気設備の保守の仕事は、電気設備があれば日本中どこでもある仕事です。たしかに電気設備保守の仕事は数が多く、仕事の性質上、長く続けられる仕事です。
自宅から通勤しやすいからという理由で転職するのも全く問題ないと思います。電気設備保守を行う会社であれば、自宅の周辺の会社にも求人があり、生活基盤を変えずに転職できると考えている人もいるでしょう。
ただ転職後にその会社で長く働き続けるためには、仕事の内容を理解しておく必要があります。仕事の内容を知らないまま転職して、「こんなはずではなかった」と後悔しても後の祭りです。
今回は、電気設備保守の「仕事の概要」「資格は必要か」「求人の探し方」について解説します。
もくじ
電気設備保守の仕事内容とは
電気設備の保守とはどんな仕事でしょうか。これは電気設備がその機能を維持し続けるように、適切に管理をしていくことです。
一般的には「保守」という言葉が使われます。しかし、電力業界では「保安」、鉄道業界では「保全」というように若干言葉が違います。求人を探すときにもそれぞれの業界の言葉が使われますが、概ね同じ意味ととらえて構いません。
「保守」「保安」「保全」のどの言葉であっても、以下のことを継続して行います。
- 検査:電気設備を適切な周期で検査します。月一回程度の短い周期では外観検査が多いです。一方、年単位の長い周期の検査では、油の分析や接触部の磨き、配線の増し締めなど設備の運転を停止して行います。
- 分析・評価:検査結果をもとにして対象の電気設備が検査時に、どのような状態にあるのかを判断します。このとき、経年的にどのような変化をしているかを追跡することが多いです。
- 対策検討:分析・評価のフェーズで、このままでは「近々対象の電気設備が故障してしまう」または「故障した」と判断したときに、どのような対策を打つべきかを検討します。その対策は、設備の取り換えが基本です。そして、その時の予算状況によって、全体を取り換えるのか一部のみを取り換えるのかを検討します。
- 対策実施:検討した対策を実施します。
これらは、下の図のように4つを1サイクルとして継続して行います。
さらに、電気設備ごとにこのサイクルを回していかなくてはなりません。また、そのサイクルは設備ごとに違います。電気設備の数は、工場のような大規模なものになると何百、何千もの電気設備があります。
電気設備の保守の仕事は、それらが常に適切・正確に、使う者の制御下にあって管理されていることが求められます。
このサイクルの中でも、検査・分析・評価のフェーズが重要です。問題が顕在化したあとの対策検討や対策実施は、目に見えて結果がよくわかるため、だれがやっても同じような結果になります。しかし設備が機嫌よく動いているときに、故障の兆候をいち早く見つけることは経験を積まないとなかなかできません。
私が保守現場で仕事をしていたときは、ベテランの先輩に「身体で検査しろ」とよく言われていました。電気設備は、外観の状態だけでなく、音やにおい、温度などで状態を教えてくれます。これらの身体感覚をフルに使って検査をすることで、故障の兆候を早くつかむことができます。
このように、電気設備が故障して電気が停まることがないように、「検査」「分析・評価」「対策検討」「対策実施」のサイクルを回し続けることが電気設備保守の主な業務内容です。
事後保全と予防保全
続いて、保守の手法について重要な点について解説します。
それは、事後保全と予防保全です。保守の手法ですが、事後「保全」・予防「保全」といいます。「事後保守・予防保守」または「事後保安・予防保安」とは言いません。それぞれ英語の頭文字をとって、事後保全(Corrective Maintenance)をCM、予防保全(Preventive Maintenance)をPMと呼ぶこともあります。
事後保全と予防保全を簡単に言えば、「壊れた後に修理する」か「壊れる前に修理する」か、ということです。当該の設備が故障してから、その設備を突発的に修理するのが事後保全です。一方、当該の設備が故障する前に、その予兆を察知して必要な部品などを取り換えて故障しないように計画的に修理するのが予防保全です。
下の図は、事後保全と予防保全による設備の健全度が時間の経過とともにどのように変化するかをイメージしたものです。
予防保全は、設備が機能を果たさなくなる「性能限界値」まで使用せずに、使用者で独自に「管理限界値」を設定します。その管理限界値を下回ったところで、修理などを実施します。設備寿命期間での修理費用はかかりますが、機器のダメージも少なく長く使えることが多いです。
一方、事後保全では、性能限界値まで使います。性能限界値まで達した設備は停止します。停止したところで修理などを施します。事後保全の周期の方が、予防保全より長くなります。したがって、設備寿命期間での修理の費用は少なくなります。しかし、機器のダメージは大きく、設備寿命も短くなります。
また、仕事の難易度でいうと、事後保全は易しく、予防保全は難しいです。
事後保全が簡単なのはわかりやすいと思います。設備が壊れてから仕事を始めればよいので、目の前に起こったことを淡々とこなすだけです。
予防保全は、予兆を察知するということが難しいのです。異音や異臭、絶縁油の成分などで電気設備の故障が近いことは予測できます。しかし、いつ何月何日に故障するかまではわかりません。設備を持っている会社は、取り換えるのも費用がかかるので、壊れる直前まで使いたいというのが本音です。
そして予防保全は、事後保全をすると事業に与える影響が大きい設備に対して行います。
例えば、2018年9月に起きた北海道胆振東部地震による北海道電力の大規模停電は、通常時は止めてはいけない発電所が緊急停止したために起きたものです。
発電所の発電機などは、計画的に停止して保守を行う予防保全の対象設備です。発電機を事後保全すると、修理のたびに大停電が起きることになります。電力事業のインフラは重要設備として、基本的には予防保全を行います。
そのほか、鉄道や通信関係といったインフラ系の設備や医療系の設備では、予防保全の重要度が高いです。
このように、設備が故障する前に修繕する予防保全と、故障した後に修理する事後保全は、重要な手法として知っておく必要があります。
電気設備の保守業務の楽しみと魅力
このように、「壊れるギリギリまで使いたい」「でも、壊れたら困る」という相反する欲求の狭間で、最適解を探すというのが予防保全の難しさであり、楽しさです。
電気設備保守の仕事は、ルーチンを回し続ける地味な仕事ですが、このほかにも保守でしか味わえない楽しみがあります。
・電気設備と会話する
長年設備と付き合っていると、癖がわかるようになります。一例では「暑い時期に壊れやすい」「西風が吹いた後に調子が悪くなる」などです。
ベテランになると独り言のように言ったことが、ぴたりと当たることがあり、私が設備保守の仕事をしていたときはその都度驚いていました。
上にも少し書きましたが、設備は保守する人のさまざまな身体感覚に話しかけてきます。設備と付き合い始めた当初は、その声は聞こえません。長く付き合っていくうちに、徐々に聞こえてくるようになります。
このように、長い時間をかけて設備と付き合い、資格では測れない技術を極めていく仕事といえるでしょう。
・ユーザーの笑顔が見える
電気設備は大体が電気を送ったり配ったりする設備です。その先には電気を使う機器があります。そしてその機器を使うユーザーがいます。
あなたの自宅やオフィスで、突然停電したときを想像してみてください。とても不自由な思いをし、心細くなると思います。
そのようなときに昼夜の別なく復旧に当たらなければならないのが、電気設備保守の仕事です。緊急復旧は、事後保全にあたります。
また、電気設備が停電を起こす大きな要因は、自然災害です。私も台風や地震のときに、幾度となく復旧のために走り回りました。
つらい思いをして復旧したあとの一番の労いは、ユーザーの「早く復旧して助かった」「ありがとう」などの声です。自分の仕事の結果で、人が喜んでいる顔が見え、やりがいにつながります。
このように電気設備保守の仕事では、楽しみを見つけるまでに時間がかかります。また、楽しみを感じる場面が限られます。
しかし、一度楽しみがわかるようになれば長く続きます。そして、つらい復旧作業でもユーザーのためにやる気が出るようになるのが、この仕事の魅力です。
電気設備を保守点検するのに資格は必要か
では、電気設備を保守点検するのに資格は必要ないのでしょうか。
結論から言うと、必須の資格はありません。また、実務経験も必須ではないので、未経験で電気設備保守の仕事についても全く問題ありません。
なぜなら、電気設備の保守は、学校を卒業したてで特別な知識も資格もない社員でも、わずかな研修さえ終えれば問題ないレベルで仕事ができるからです。私が新卒で入社した鉄道会社では、電気系新入社員には最初に電気設備の保守をする仕事を担当させます。
ただ、保守点検の精度を上げる、品質を上げるためにあった方が良い資格は存在します。それは、電気主任技術者試験(電験)、電気工事士などです。
・電験
まず電気主任技術者試験について説明します。電験は、電気事業法に定められる電気主任技術者に選任されるには必須の資格です。事業所が、ある一定規模以上の電気工作物を設置している場合は必ず有資格者が1人いないといけません。
また、電験は電気技術者の技術レベルを推し測るのによく用いられます。法令で決められた電気主任技術者は1人で十分ですが、保守にあたる人のレベルアップをさせたいために、保守に携わる社員全員に電験の取得を推奨・奨励している会社は多いです。
電験は、「理論」「電力」「機械」「法規」の各科目で幅広く出題されます。このため一夜漬けでは歯が立たず、何か月かはまじめに勉強する必要があります。
そのため、どんな設備であっても、おおよその動作原理や仕組みが予想できるようになります。さらに、初めて設備の説明を受けたときも理解が早くなります。
・電気工事士
次に電気工事士は、電気工事を行うときは必要な資格です。
この資格は、電気は目に見えないためわかりにくく、一般的でない施工・確認方法が必要であるため、その技術を担保するために法律で定められたものです。筆記試験のほかに技能試験があり、電気設備の施工の安全を担保します。
電気設備保守の会社には、日々の点検や数値管理だけ行って、実際に設備を修繕・取り換えするにはメーカーなどに発注する会社があります。そのような会社には電気工事士は必要ありません。
しかし配線変更や小規模の設備追加などは、自社で行う会社は珍しくありません。このような会社では、電気工事士が必要になります。
転職に向けて資格取得を目指すべきではない
ここまでで紹介した資格をあなたが持っているなら、特に注意すべきことはありません。堂々と履歴書に資格名を書いて、面接でアピールすればよいです。
ただ、あなたが今これらの資格を持っていないとすれば、転職に有利そうだからという理由で資格の勉強を始めるのは早計です。転職活動を優先して行うべきです。その理由はいくつかありますが、大きく以下の4つがあります。
- あなたが気に入った、条件の良い求人は、資格取得を待ってくれない。
- 転職では、資格所持がほかの求職者との差別化につながらない。
- 入社してから取った方が、試験費用負担や取得一時金などが支給されることもある。
- 入社後の方が実技試験の対策をしやすく、先輩社員に指導を受けやすい
これらをもう少しくわしく説明します。
1について、求人は水物であり、募集をかけた人員がそろえば求人は無くなります。上で紹介した電験と電気工事士は、1年に1回または2回の試験です。受験申し込みから試験日まで2~3か月ありますので、今から受験しようかと考えているようでは、勉強しているうちに求人は無くなるでしょう。
すでに申し込みをして、受験日間近という場合も同じです。受験日から合格発表まで2か月くらいかかります。
下の図は、後述する電気工事士資格必須の求人の掲載期間です。およそ3か月の掲載期間となっています。
電気工事士試験は春と秋に実施されます。この求人は試験期間と重複していませんが、もし重なっていたとしても、試験申し込み終了から筆記試験実施まで2か月あり、それから実技試験までにさらに1か月半あります。合格発表はその後であり資格取得には、掲載期間の3か月以上かかります。
したがって、「いいな」と思う求人があったらすぐに応募するとよいです。そして面接のときに、「試験の申し込みをして、今並行して勉強中です」「今年は受験して合格発表待ちです。自信あります」などとアピールすることで、内定をもらうことはできます。
私が転職活動をしていたときも、求人で必須とされている資格や学歴などの条件を満たさないときに応募したことがあります。それでも書類選考は通りました。また、面接で「これから必要な資格は取るつもりだ」とアピールして、内定をもらったことが何度もあります。
2について、転職においては何人も同時に同一求人に応募することはなく、基本は1人ずつ試験・面接していきます。つまり、企業は1人ずつ合否を判断します。
資格は、あなたと経歴や能力が似た、ほかの転職者がいれば、とても有利に働くでしょう。しかし、そのような場面はまずないといえます。
工場で設備保守の仕事をしていて転職者の採用をしていた人に話を聞くと、以下のようなことを言っていました。
採用の決め手になるのは、適性だ。工場だと、部署によって「協調性」が一番大事なところと、「リーダーシップ」が一番大事なところがある。そのような適性を重要視している。資格だけで決めることはない。 |
このように資格を持っていなくても、面接で企業に向いていると判断されれば合格できます。
3について、資格取得を奨励している会社は多いです。そのような会社は、資格取得のためにかかる「受験費用」「試験地までの交通費・宿泊費」「資格取得一時金」などを支給していることがあります。
下の写真は、私が以前勤務していた鉄道会社の給与明細です。電験2種を取得したときに、もらった資格取得一時金が記載されています。
17,400円と中途半端な数字なのは、電験2種の受験費用12,400円に5,000円を足して支給するというルールのためです。ちなみに、今勤めている発電プラントでは、電験2種を取得すると資格取得一時金で50,000円を支給してくれます。
特に、業務に必要な資格なら「受験費用」「試験地までの交通費・宿泊費」「資格取得一時金」全てを支給している会社もあります。これらは、入社してから資格を取得しないと手に入れられないお金です。
最後に4について説明します。電験では実物に触れていると理解が早い科目があります。「電力」「機械」「法規」です。そして、職場には電験を持っていて長年仕事で現物に触れている人がいることもあります。このような人に直接教わる機会があれば、参考書で勉強するよりも圧倒的に理解が進みます。
私自身、発電プラントに勤めるようになって電験の「機械」科目の回転機について、深く理解することができました。肌感覚で理解している人には感服したことがあります。
そのほか電気工事士試験には、実技試験があります。会社に入る前なら、自費で工具・材料を用意しなければなりません。しかし入社後なら、工具支給で廃材を使って練習できます。さらに指導してくれる先生は社内にいくらでもいます。
以上のように、資格は入社してから取得した方が良いことがたくさんあります。あなたがまだ資格を持っていないのなら、何よりも転職活動を優先すると、満足する結果につながります。
電気設備保守の仕事の求人例
では実際に求人を探すときはどのように探すとよいでしょうか。
これは、転職サイトなどで「電気設備」「保守」などをキーワードとして探すと見つかります。
ただ、会社名に「保守」「メンテナンス」というキーワードが使われていることはまずありません。「○○ファシリティーズ」「○○テクノス」というような会社名はまず間違いなく設備保守をしています。そのほかは、業務内容をよく読む必要があります。
まず、「ファシリティーズ」と名前にある会社の求人例です。下の図が、求人タイトルです。
続いて、同じ会社の求人情報の中で「具体的な仕事内容」の欄を下図に示します。
この求人は、東京に本社のある大手百貨店の設備メンテナンスを中心とした仕事をする会社のものです。
特徴として、百貨店ですので高圧以下(6,600V以下)の設備が主です。また、テナントの対応があるので照明の不点灯対応や空調の設定変更対応、有事(緊急)対応など、事後保全が多くあります。
予防保全の主たる仕事は、修繕計画や各種提案です。
また、エネルギーの使用の合理化に関する法律(通称:省エネ法)で、エネルギー使用について設備改善などで省エネを推進することが大企業の義務になっており、その対応と考えられる「エネルギー管理や省エネ対策・立案」もあります。これも予防保全の一種といえます。
そして、このユーザーはテナントに入っている店舗のスタッフです。自分の仕事の結果で、人が喜んでいる顔が見える、やりがいにつながりやすい仕事です。
次は、「テクノス」が名前についている会社です。下の図が、求人タイトルです。
続いて、同じ会社の求人情報の中で「具体的な仕事内容」の欄を下図に示します。
この会社は、東海旅客鉄道株式会社の子会社で東京と名古屋の2か所に本店があります。もともとは鉄道設備のメンテナンスや工事が事業の始まりです。そのあと電気設備工事のノウハウを生かして、一般の電気設備工事にも事業を拡げた会社です。
社員数が多いので、保守管理部門だけでなく施工管理部門もあります。
鉄道の電気設備は使用電圧が大きいです。基本的には特別高圧(6,600Vを超える電圧)で使用する設備です。使用する電圧が大きいと、設備も大きくなります。3~4mのがいしやブッシングをクレーンで吊り上げて、取り換えをしたり、メンテナンスをしたりすることになります。
参考に、新幹線の変電所の写真を以下に示します。
写真中、濃い緑の棒のようなものががいしとブッシングです。緑色なのは、塩害防止のためにシリコンを塗布してあるからです。通常は白色です。シリコン塗布も保守の仕事で行うこともあります。
電気設備の故障が原因で列車が遅れることがあると、鉄道利用者の笑顔を一瞬で消し去ります。例えば、駅で見かける「これから楽しみにしていた旅行に行く人」「遠距離恋愛で久しぶりに会った恋人たち」「帰省してきた子供夫婦を迎えるおじいちゃん、おばあちゃん」などです。
電気設備が機嫌よく動いていてると、利用者は笑顔のままです。この求人は間接的ではあるものの、鉄道利用者の笑顔に貢献できるのが魅力的な求人案件です。
最後に、「○○ファシリティーズ」「○○テクノス」という会社名ではない求人の紹介です。以下の図は、関西(尼崎)の会社の求人例です。
続いて、同じ会社の求人情報の中で「具体的な仕事内容」の欄を下図に示します。
この会社は、鋼線を作っているメーカーです。鋼線を作る生産ラインを保守するのに人員がいるということで、この求人を出しています。
先の2つの案件と比べて違うのが、上図の破線部分に「計画工事対応」とあるように電気設備の工事もできる人を探しているという点です。工事とは、設備更新(老朽取り換え)、新設、修繕などをいいます。
下の図に示す、同じ求人の「対象となる方」の欄には、第2種電気工事士資格が必須である旨を謳ってあります。したがって、工事に第2種電気工事士資格が必要な低圧(600V以下)で使用される生産ラインの保守をすることになります。
また、上で書いたように面接などでうまくアピールできて、資格なしで入社できたとしても、1年2年の内に電気工事士資格取得を求められます。この点は注意しておく必要があります。
このように電気設備保守の求人は、「設備保守自体を事業の中心に据えていて、その人員を求める求人」「中心事業を支える電気設備があって、それを保守する人員を求める求人」があります。
まとめ
電気設備保守の仕事は、電気設備が故障して電気が停まることがないように、「検査」「分析・評価」「対策検討」「対策実施」のサイクルを回し続けることが主な業務内容です。
これらの仕事は、設備の新設から撤去までの長い期間、ルーチンを回し続ける地味な仕事です。また、最新の知識・技術や、難しい資格が必要な仕事ではありません。
しかし、設備がある限りは保守の仕事はなくせません。不具合が起こったときは、真っ先に駆けつけて修理してくれる頼もしい存在として、ユーザーからは重宝されます。
このような電気設備の保守の仕事は、「設備保守自体を事業としている会社」と「電気設備を持っている会社」の両方にあります。
求人情報を探すときは、「○○ファシリティーズ」「○○テクノス」などのイメージしにくい名前であることもあるので、仕事の内容に注意して探すと見つけやすいです。
電気設備保守を行う会社に転職するのであれば、これらの内容を把握した上で、自分の特性を見極めてから転職活動をするのが良いです。
技術者が転職するとき、多くの人が転職サイトを利用します。これは、それだけ良い条件で転職できるからです。
企業への履歴書・職務経歴書の送付やアポ取り、年収交渉など、面倒な仕事は全て転職エージェントが代行してくれます。これらを自分だけで行うのは現実的ではないですが、転職エージェントであればプロがしてくれます。
しかし、転職サイトは「対象地域」「対象年齢」「得意な分野(技術全般、製造業の技術・工場など)」で違いがあります。転職を成功させるには、これらの特徴を理解した上で進めなければいけません。
以下では、それぞれの転職サイトについて詳述しています。これらを理解することで、転職での失敗を防ぐことができます。